大事なお知らせ

ブログ・お知らせ獣医師スタッフブログ

リヴ動物病院のキャンペーンや日々の治療のこと、またはちょっとしたコラムなど。
様々な視点で日々を綴っていきます。

前十字靭帯部分断裂の治療をしたくるみちゃん

こんばんは。

獣医師の中尾です。

先日鬼滅の刃の映画を見てきました。

看護師さんは開始20分ほどで泣いたとのとのことでしたが、

何とか耐えることが出来ました。笑

煉獄さんのようにカッコいい人になりたいです。

 

今回は前十字靭帯の部分断裂の手術を実施したラブのくるみちゃんです。

左の後ろ足をケンケンするのが治らないとのことで病院に来られました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前十字靭帯はスポーツ選手がよく怪我しているのを聞きますが、

主に膝から下の骨が前へ移動するのを止めてくれる役割です。

(他にも内側の回転をおさえたり、膝が伸びすぎるのを防いだりします)

簡単にいうと膝を安定させてくれる靭帯になります。

これが切れてしまうと、痛みで足をつくことが出来なくなります。

関節炎や半月板損傷にもつながります。

断裂の程度が軽ければ内科的治療で歩くことも可能になりますが、

程度が重いと時間が経っても足をつくことが出来ません(ケンケンします)

くるみちゃんもかかりつけ医で痛みどめをもらったが、

治らないとのことでした。

 

また断裂をする子は、再断裂することも多い為、

逆足や程度が軽くて歩けるようになったが進行してしまうこともあります。

その為手術が必要になります。

 

当院での手術はTPLO(脛骨高平部水平化骨切り術)を実施しており、

小型犬〜大型犬、全ての犬種に対応できるようにしています。

最新の術式であり、どこの病院も実施できるわけではありません。

 

今回は大型犬である為、より体重がかかる為、

手術が必要であると判断しました。

下の写真が術前のレントゲン画像になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に下の写真が術後の写真になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この手術により前へ行く力を抑えることが出来、

足をしっかりつくことが出来ます。

 

階段やジャンプ、肥満などは前十字靭帯だけではなく、

その他の関節や骨の疾患に繋がることがあります。

なるべく怪我などをしないように日々気をつけて行きましょう。

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

急に元気がなくなった潜在精巣のパンちゃん

先日、朝から急に元気と食欲がなくなった、うんちもしない

と来院したのは、とっても寂しがりでまだまだ子供のパンちゃんです。

診察をしようとすると、かなり下腹部を痛がっていました。

生後10ヶ月の好奇心旺盛さで、タオルをかじったりする、とのことだったので、

異物の可能性も考え、腹部エコーを実施しました。

すると、異物はなさそうでしたが、痛がっている部分にしこりが見つかりました。

よくよく見てみると、しこりには血液が巡っておらず、潜在精巣の捻転が疑われました。

 

犬の精巣は通常、生後30日過ぎるとお腹の中から陰嚢内に降りてくるのですが、

それがうまくいかずに、お腹の中や鼠径部、皮下で

精巣が留まってしまった状態を潜在精巣(隠睾)といいます。

潜在精巣は通常の精巣と比較して、腫瘍化リスクが高いことが知られており、

早期の摘出手術を勧めていますが、

その他に、まれにお腹の中で捻れて(捻転)血行障害を起こし、急性症状を起こすことがあります。

 

パンちゃんは、すぐに開腹での摘出手術となりました。

血行障害で赤黒く変色してしまった、精巣が確認されました。

かなり痛かったろうと思います。

 

捻転はまれな事ですが、やはり潜在精巣は早期摘出が良いようです。

腹腔内の潜在精巣は腹腔鏡で痛みが少なく手術ができますので、

精巣が2つ確認できない仔犬さんはご相談ください。

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

首にごりごりが触ったブッチィちゃん

自宅でお世話をしているときに、首にごりごりがあるのに気がついた、と来院したのは

こう見えて寂しがり屋なブッチィちゃんです。

実際に触ってみると、確かに右の首元に3cm超のしこりが触りました。

画像検査を実施し、細胞診をしてみたところ、しこりは甲状腺であることが疑われました。

 

甲状腺が大きく腫れるときは、癌である可能性が高いです。

摘出が可能か、すぐにCT検査に行ってもらいました。

CT検査の結果、やはりしこりは甲状腺で、摘出は可能、転移もなさそう、との結果でした。

そこで、すぐに摘出手術となりました。

 

仰向けにすると、右の首元に腫れがあるのが分かると思います。

 

実際に切開して露出させると、腫瘤の大きさがわかります。

この写真では、はっきりはわかりませんが、

横に反回神経という喉の動きに関係する重要な神経が張り付いていました。

反回神経を傷つけると大きな後遺症が残りますので、慎重に温存・剥離を行いました。

その他はべったり張り付くタイプではなかったので、比較的容易に摘出ができました。

 

病理検査の結果、甲状腺はやはり癌化していました。

甲状腺癌は癌ではありますが、摘出さえできれば、再発・転移するとしても、緩やかな事で知られています。

今後は転移に気を配りながら、ブッチィちゃんが元気に過ごせるようケアを続けていきたいと思います。

 

しこりは気になったら、まず病院にご相談ください。

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

黄色くなったじゅんこちゃん

手術報告, 診療日誌 2020.11.10 UP DATE.

先日、急に元気が無くなった、他院で胆石と言われたと来院されたのは、

口元の黒子模様が可愛いじゅんこちゃんです。

写真をよくみてもらうと分かるかもしれませんが(特に耳、白目、口元)

かなり見た目が黄色くなっています。

レントゲンを確認すると、はっきりと石がうつっています。

ちょうど胆管が小腸につながるギリギリのところに胆石が詰まっていました。

かなり危ないところでしたが、術後に輸血やチューブフィーディングによる栄養管理を実施し、

なんとか回復してくれました。

 

元気・食欲が落ちる、吐くなどの症状が、ある場合はちょっと耳や口唇、白目などをチェックしてみてください。

黄色く感じたら急いで病院です!

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

右後肢の肥満細胞腫を切除したきなこちゃん

診療日誌 2020.10.31 UP DATE.

こんにちは。

筋トレと野球に夢中の獣医師中尾です。

(もちろん獣医師としての仕事にも夢中ですよ。笑)

 

朝や夜は肌寒くなってきたので、

飼い主様も含めて体調を崩さないようにしましょう。

気温の変化で下痢などすることもあるので注意です。

 

久しぶりに近くの温泉に行ってサウナに入ったら、

気持ちもスッキリなりました。

県外の温泉も行きたくなる季節になりましたが、

もう少しコロナの様子を見てからにしようかなと思います。

 

今回はラブのきなこちゃんです。

右後肢の趾間(指と指の間です)に出来た腫瘍を手術で切除しました。

こんな感じの出来物が、1ヶ月ほど前からあって、

落ち着いたり少し腫れたりするとのことでした。

気にしてすごく舐めるため真っ赤かになっていました。

 

細胞診(針で刺して採れたものを調べる検査)では、

肥満細胞腫というがんであることがわかりました。

がんではありますが、手術で切除できれば、

完治の可能性もあるため、手術をすることになりました。

 

膨らんでいる付近にも腫瘍細胞が存在していることがあるため、

理想は少し余裕を持って切除することが多いです。

しかし、そのためには指を巻き込んで切除か、

足首や足ごと切除するしか方法はありませんでした。

飼い主様はそのため可能な限りギリギリで切除しました。

 

これが2週間後の写真です。

ぱっと見はどこを手術したかわからないくらい綺麗になっています。

病理学的検査(できものが何なのかを専門の施設でしてもらう検査)の結果、

なんとか腫瘍細胞を切除出来ているとのことでした。

 

再発することもあるため、

c-KITという肥満細胞腫に関わる遺伝子を検査したら、

変異がみつかりました。(変異があると転移・再発しやすい)

そのため分子標的薬(抗がん剤の一種)による補助治療を開始しました。

 

今のところ順調なため、このまま再発がないことを祈っています。

この腫瘍の特徴は大きさが変わったり、

触ると赤くなったり、痒かったりします。

柔らかいこともあるため気になったら病院にきてください。

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

 

 

おもちゃの一部を食べたフクちゃん

こんばんは。

獣医師の中尾です。

とうとう自分が参加している草野球チームが9人を超えました。

大学生も参加してくれ、平均年齢もグッと若くなりました。

あとは対戦相手が早く決まることを祈ります!笑

 

今回はスコのふくちゃん。

おもちゃの先っちょの部分を飲んでしまいました。

超音波検査ではやや動く気配があったため、

うんちになることを祈っていましたが、

途中でつっかえてしまい、

手術にて小腸を切開し、おもちゃを取り出しました。

すごく可愛く人懐っこい子で、

術後もすぐ元気になり、

ご飯もしっかり食べてくれました。

ややグルメになったかもしれませんが・・・笑

 

ねこちゃんはこっそり食べる子や、

気になる部分のみかじる子など、

部屋全体散らかすというより、

ピンポイントで狙いに来るため、

発見が遅れることがあります。

 

食べさせないのが一番ではありますが、

おもちゃなど狙われるものは必ず確認しましょう。

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

目に傷が出来たクロムちゃん

こんばんは。

獣医師の中尾です。

 

最近友人とジムで肩トレなるものをしてきました。

友人曰く、肩鍛えればカッコよくなるらしいです。

なのでカッコよくなりたかったので鍛えました。

シャンプーとるのが地獄なほど筋肉痛になりました。

 

何かを得るためには楽な道はないということですね・・・

飼い主様にも筋肉に気づいてもらえるよう頑張ります。笑

 

今回は右目に傷が出来たクロムちゃんです。

角膜(黒目の表面)に血管があることに気づいたお母さん。

鋭い観察眼です。

 

本来角膜には血管がありません。

視界を悪くすることになるので基本的に透明です。

しかし傷や刺激による炎症が起こることで、

血管が走ったり、白濁したりします。

これは傷を染色する検査実施後の写真です。

ブルーライトフィルターがなく見辛いですが、

右目の中央に緑色の点があります

 

これが傷です。

色々原因はありますが、

今回はまず点眼による角膜保護をはじめました。

 

チワワやパグ、フレブル、ペキニーズなど目がパッチリしている

ワンちゃん達は角膜を傷つけやすく、角膜も乾燥しやすいので

注意が必要です。

 

 

福岡動物メディカルパーク   リヴ動物病院

イボのレーザー治療を受けたハナちゃん

こんばんは。
獣医師の中尾です。
マ◯ドナルドのポテトが150円でワクワクしています。
来月には毎年のお楽しみ月見バーガーが出るので、
休みの日に行こうと思います。
ちなみにハンバーガーが好きなので、
M店もL店も、BK店のハンバーガーも好きです。笑
今回はレーザー治療のお話しです。
左耳のイボの治療にきた猫のハナちゃん。
 
今回は赤外線レーザーによる蒸散を実施しました。
大人しい子だったので、局所麻酔のみで済みました。
もちろん、ベストな治療は切ってとることです。
しかし麻酔のリスクや場所などでこういったレーザーも選択肢に入ってきます。
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

意外に多い寄生虫〜お家に迎え入れたすぐ後に〜

こんばんは。

獣医師の中尾です。

猛暑が続いていますが、皆様体調は万全でしょうか?

 

草野球をすると汗が滝のように流れます。

塩飴を舐めて熱中症対策をしていますが、

汗をかきづらいわんちゃんねこちゃんは体温を下げるのが苦手なため、

高音と多湿には注意してあげてください!(人もです)

 

うんちに虫がいたとのことで来院された抹茶ちゃん。
うんちに白い虫が付着しており、糞便検査を実施したところ、卵が見つかりました。
回虫と呼ばれる寄生虫です。
今回は液体の駆虫薬を缶詰に混ぜてペロリと食べてくれたので、これで治療終了です。
子犬・子猫ちゃんの下痢の原因の多くは感染性です。
ペットショップやブリーダーさんからお家に迎え入れたら、
すぐ病院にきて診察とお薬を取りにいきましょう。
同居のわんちゃんねこちゃんだけではなく、
人にも感染ることがあるので注意してください。(手洗いをしっかり!!)
寄生虫とフィラリア・ノミ・マダニをまとめて
予防できるタイプの予防薬もあるため、獣医師に相談ください。
全てを予防できる訳ではないので完璧ではありませんが、
やっててほぼ間違いなしです。(ホークスで例えるなら今宮の守備ですね。笑)
うんちを持参していただければ、
糞便検査でより情報が分かるので、可能であれば新鮮なうんちを
持参してください。(できれば排便直後のもの)
福岡動物メディカルパーク  リヴ動物病院

見逃されるけど痛い逆さまつげ

こんにちは。
獣医師の中尾です。
友人がパパになったニュースを聞いてほっこりした今日この頃です。
自分は「ゆとり世代」ですが、
この時期に生まれた子供は「コロナ世代」とでも呼ばれるのでしょうか?
その世代と接するようになったら一括りにまとめず、
1人1人を見れるような大人になりたいと思います。
コロナ世代は・・・とか言う大人にはならないよう気をつけます。笑
ちなみにコロナはギリシャ語で王冠という意味なので、
ゆとりよりかっこいいなと・・・
涙と目やにで来院されたチロちゃん。
黄色丸で囲まれたところにまつ毛があるのが見えますか?
本来生えない位置にまつ毛が生えているため、目をぱちぱちする時に目を刺激したり、傷つけたりしてしまいます。
それが原因で目を刺激してしまい痛み、涙が出てしまいます。
完治を目指すならば、毛根を焼いたりしますが、今回は毛抜きで対応しました。️(またすぐ生えてきますが…泣)
麻酔をかけられるタイミングあればしたいところです。
痛み酷い時にはコンタクトも使えます。
目に刺激がなければ痛みもなくなるので。
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

子猫の結膜炎

こんにちは。
獣医師の中尾です。
草野球という炎天下でするスポーツで真っ黒こげになってきました。笑
暑さに負けないよう頑張ります。
目やにできた5ヶ月のこはくちゃん。
目やにと涙が出るとのことでした。
両目とも結膜(まぶたの裏)に充血と浮腫があります。
猫は結膜炎が多く(特に子猫)、目やにが出たり、充血したりします。
ワクチンを接種する前も多いです。
ひどくなると目が開かない時もあります。
感染が原因であることが多いですが、院内の検査で分かる事は限られています。
ウイルスは見えないため、PCR検査をすることがあります。
角膜炎を併発したり、こすったりかいたりして傷つけると視力に影響がある場合もあるため早めの診察を。
子猫さんはワクチン接種や予防についてもお話しがあるため元気でも病院に見せにきてくださいね。
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

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