大事なお知らせ

ブログ・お知らせ診療日誌

リヴ動物病院のキャンペーンや日々の治療のこと、またはちょっとしたコラムなど。
様々な視点で日々を綴っていきます。

おしっこにストルバイトが見つかったさくらちゃん

病院が好きかと言われると、大好きなわけではないですが、

検査に協力的なさくらちゃんです。

 

慢性腎臓病があるため、療法食で治療中です。

定期的な尿検査時に結晶(結石のもと、ガラスの破片のようなもの)が

見つかりました。

下の写真がおしっこに遠心力をかけた後の写真です。

下の方の白い部分が見えます。

 

 

この白い部分をよく見て見ると、

長方形で棺のような形の結晶が沢山見えます。

これはストルバイト(=リン酸アンモニウムマグネシウム)

と呼ばれる結晶です。

 

健康な子でも見られることがあり、

おしっこがアルカリ性だと特に出やすいです。

ストルバイトはわんちゃん、ねこちゃんで一番多い結晶です。

特徴としては、溶けてくれることです。

治療のメインは療法食(おしっこを酸性よりにする)や、

アルカリ性になる原因を解消することです。

 

原因としては

  • 食事やおやつ
  • おしっこする回数が少ない&お水をあまり飲まない
  • 細菌性膀胱炎がある(ウレアーゼ産生菌による)

などがあります。

 

 

2週間後のおしっこです。

下の白色沈殿物がほぼありません

 

顕微鏡で見てもかなり少なくなっています。

さくらちゃんは腎臓病があり、ご飯変更は難しいため、

排尿を促したり、細菌感染を治療したりが治療のメインでした。

 

まだまだ油断はできませんが、

腎機能評価と共に注意していきたいと思います。

 

飼い主様へ

お家のわんちゃんのおしっこがペットシーツで

ザラザラしてたり、キラキラしてたりしてませんか?

ねこちゃんおしっこ出づらかったり、

頻尿になったりしてませんか?

気になることがあればおしっこ検査しましょう。(腎臓チェックもかねて)

 

もしお家からおしっこを持参する場合は、

なるべく新鮮(理想は排尿直後)で、きれいなおしっこを

もってきてください。

※診察時間の関係で数時間かかる場合は冷蔵庫に

※なるべく液体そのままを容器やビニールに入れて(病院で容器も渡せます)

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

同居のプードルとケンカして目が赤くなったツナちゃん

昨夜本気の喧嘩をしてしまい、右目が赤くなって、

元気がないとのことで来院したツナちゃん。

 

 

 

院内ではしっぽを振って元気に動き回っていたため、

明らかな意識障害(中枢神経障害)やケガ(外傷)はないと考えられました。

しかし、右目の周りが少し赤くなっており(紅斑)、

黄緑色の目やに(膿性眼脂)が出ています。

また、白目(球結膜)が充血しているのもわかります。

 

両目を比べて見ると・・・

赤さが全然違うのがわかります。

※軽く皮膚を引っ張っているだけなので、痛みはありません!!

少し嫌はあるかもですが・・・

 

 

目やにを顕微鏡で見て見ると、

上の写真のような白血球の一員である好中球という細胞が、

沢山見えます。(感染や炎症の時に集まります)

ただ明らかな感染はなさそうです。

 

以上から刺激性(喧嘩時や自傷)の結膜炎と診断しました。

まずは点眼治療開始しました。

 

 

1週間後です。

すっかり充血は消えているため、治療終了としました。

目やにもなくなったそうです。

 

充血や目ヤニも病気の目印です。

いつもと目ヤニの色が違う、左右で違いがある、目が赤いなどあれば、

早めの受診をオススメします。

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

結膜炎と外耳炎の又八ちゃん(前編)

目と耳がぐちゅぐちゅしているとのことで来院された、

エキゾチックショートヘアーの子猫の又八ちゃんです。

 

診察台の上に乗っけて見て見ると、

左目がしょぼしょぼしてて、(羞明)

目やにもどろっとしたのが出ていました(膿性眼脂)

可愛いお顔が台無しです・・・

 

 

上のまぶたは(上眼瞼)、真っ赤かになっており(充血)、

目の周りの毛は涙で濡れています。

下のまぶた(下眼瞼)も充血して、ぶよっと(浮腫)していました。

 

見た目と症状から感染性結膜炎を強く疑いました。

子猫さんは、免疫(体を守る力)も弱いため、

目や鼻の病気によくかかります。

 

特に保護猫さんは母乳をしっかり飲めてないことが多いため、

母乳に含まれる抗体をしっかり吸収できず、

より感染のリスクはあがります。

もちろん集団飼育(ブリーダーさんやペットショップなど)でも

感染するリスクは上がります。

 

ウイルス感染の可能性も高いですが、

ウイルス自体に対する特効薬はほぼなく、(あっても高いです・・・)

それに便乗して細菌が悪さをしていることが多いので、

二次感染予防の意味も込めて抗菌薬による治療を選択しています。

※耐性菌(お薬が効かない細菌)発生のリスクを防止するため、

とりあえずの抗菌薬使用や診察なしでの処方は避けています。

 

目と耳両方で感染がありそうなため、

抗菌薬の目薬と飲み薬を処方しました。

 

目は1週間後にばっちり治りましたが、

耳がいまいちよくなってませんでした。(耳は後編に続きます)

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

ペットホテルから帰宅すると血尿が出たイーリィちゃん

4泊5日のペットホテルからお家に帰って来てるんるんなイーリィちゃん。

嬉しさ全開のはずでしたが、

帰宅当日のおしっこが血尿(真っ赤っか)・・・

何回もおしっこの姿勢をとりますが、ちょっとずつしか出ません。

(少量頻回尿)

 

色は赤みが薄れてきたものの茶色っぽい、

頻尿が治らないとのことで来院されました。

 

実際のおしっこは左の写真の色で、

右の写真は、遠心力を使って、

細胞や結晶など水より重いものを沈めた写真です。

上澄みは綺麗な黄色で、下に赤色の沈殿が確認できます。

 

沈殿を見ると、血の成分である赤血球が沢山見つかりました。

また、ストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)結晶や、

青色で丸い細菌が見つかりました。

 

おしっこがたまっている時の膀胱を超音波で確認すると、

膀胱はおしっこがたまっていれば、黒い袋状に見えます。

ただイーリィ ちゃんの膀胱には白く見えるものが袋の中にあるため、

異常があると考えられました。

膀胱の中で白く見える時は結石が多いです。

 

以上の結果から細菌性膀胱炎(±ストルバイト)と診断し、

抗菌薬による治療を開始しました。

 

〜2週間後〜

おしっこが綺麗になり、何回もトイレに行くのもなくなりました。

ストルバイト結晶も認められないため、治療終了になりました。

おしっこがややアルカリ性なため、それだけ注意することに。

 

皆さんのわんちゃん、猫ちゃんはおしっこ大丈夫でしょうか?

色だけでは本当に問題ないか分からないため、

気になる方は一回検査してみてはいかがですか?

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

お尻を1週間ひきずって歩くわんこ

1週間前からお尻を引きずって歩く。

お尻から膿のようなものが出ているとのことで、

来院されました。(飼い主様の希望でお名前とお顔は伏せています)

 

お尻を後ろから見た写真です。

かさぶたやからまった毛をとった後です。

肛門の右側(3-6時付近)が赤く腫れており(炎症)、

穴(瘻)が3箇所空いているのが見えます。

 

押すと右下の穴から黄土色の液体が出てきています。

左の穴からは薄ピンクの液体も見えます。

 

場所と黄土色の液体がでていることから、

肛門腺破裂と診断しました。

 

左右両方とも肛門腺が溜まっていて、

絞ると出てきたのが上の写真の茶褐色のものです。

 

肛門腺は液体、砂状、粒状、泥状、それらの混ざりと

個体差があります。

経験上固形になるほど自力で出せない子が多い気がしますが・・・

 

たまる子はお尻をこすったり、気にしたりします。

カットやシャンプーに行ってる子は、

おそらく含まれていることが多いと思います。(要確認)

 

   ちなみに肛門腺を顕微鏡で見て見ると、

細菌(赤や青の粒や棒)とマラセチア(ボウリングのピンやひょうたんの形)が

見つかりました。

 

肛門腺破裂は肛門腺に分泌物が溜まって、

袋の中で炎症が起こって破裂につながることが多いので、

細菌感染コントロールと洗浄が治療のメインになります。

 

今回も綺麗にして、抗菌薬の注射をしています。

※最初と2枚目の写真は洗浄・毛刈り終わったあとです。

 

わんちゃんにもねこちゃんにも起きる病気なので、

お尻を気にしている・こすっているなどあれば、

病院で相談ください。

お家でも大人しい子はできるので、

絞り方が聞きたい方は気軽にご相談ください。

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

1ヶ月前から耳が気になる銀次ちゃん

綺麗な毛色通りの名前をもった

トイプードルの銀次ちゃん。

1ヶ月前にトリミングで、耳が汚いと言われて、

1〜2週間後ろ足でかいたり、こすったりしてるとのことでした。

 

見て見ると耳の外を中心に耳の中も真っ赤っかでした。

(耳介〜垂直耳道の紅斑)

プードル、ヨーキー、シュナウザー、シーズーなどの

犬種は耳の中まで毛が生えている子が多いです。(量は様々)

 

健康なわんちゃんは、汚れ(耳垢)が自然と外に

排出されるような仕組みになっています。

通常は耳の中の毛が、外からの汚れが入らないように

守ってくれていますが、

炎症が起こると(外耳炎)、排出する量より汚れが多くなり、

しかも耳の中の毛に絡まって炎症がひどくなることもあります。

 

毛があることで炎症が悪化する原因の一つになっている場合は、

毛を抜くこともあります。

 

 

右耳も左耳も真っ赤かで、毛も耳の穴から出てきています。

耳の中には耳垢があり、中の方も真っ赤かでした。

 

耳垢を顕微鏡で見て見ると、

ひょうたん型(ボーリング、雪だるま型)の

マラセチア(酵母の一種、健康な子の皮膚や耳にもいます)が見つかりました。

 

現段階では原因は不明ですが、

マラセチア性外耳炎と診断し、

点耳薬(抗真菌薬)を耳の中に入れました。

 

 

1週間後です。

耳の匂いやかゆみが落ち着いたこともあって、

さっぱりカットしてお目目や耳周りが見やすくなっていました。

(別のわんこを替え玉に使ったわけではありません。笑)

1週間前に耳掃除されたのを覚えていたのか、

写真撮影時はそっぽむかれちゃいました。泣

 

かなり赤かった耳の内側が、赤みがひいていて、

耳垢もほぼなくなっていました。

 

ひとまず一旦治療終了にしました。

ただ、原因が不明なため、また再発することもあるため、

食事管理や季節性があるかどうか、

いつ汚れて、痒くなってくるかのチェックをする予定です。

 

飼い主様へ

お家のわんちゃんのお耳

臭かったり、赤くなったりしてませんか?

たまにはのぞいて嗅いでみましょう!

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

皮膚病でお腹が黒くなってきたゴン太ちゃん

こんにちは。

獣医師の中尾です。

 

先日嬉野温泉と武雄温泉に行ってきました。

温泉はとてもリフレッシュすることができて幸せでした。

動物も同じように温浴することはリハビリにも使えます。

学生の頃は週2、3回は温泉に行っていたので、少しでも行くようにしたいです。

この時期は乾燥もしやすいので保湿もしっかりしましょう。(人も動物も)

 

今回は食事アレルギーの柴犬ゴン太君です。

ゴン太君は食事アレルギーがあるため、

療法食(治療用のペットフードで獣医師の処方が必要です)を食べています。

お耳と股のところが痒くなってしまって困っていました。

下の写真はよく舐める右股の写真です。

あまり舐めない左股に比べると、真っ黒なのがわかります。

これは色素沈着と言って、長期間舐めたりかいたりする刺激が続くことで、

皮膚に色素が増えてしまう症状です。

アレルギーのワンチャンでよく認められます。

 

もちろん模様のこともありますが、

飼い主様が以前はこんなに黒くなかったとおっしゃっていたため、

慢性刺激(炎症)によるものと判断しました。

 

基本的に食事アレルギーの根本的治療はアレルゲンとなるタンパク質を食べないことです。

えびアレルギーの人がえびを食べないということと同じです。

 

もちろんアレルギー反応は少量でも起こるため、

ちょっとしか食べてないから・・・は関係ないことが多いです。

そばアレルギーの人は同じ鍋で茹でたうどんを食べても症状が出るのと同じことです。

 

そのため療法食の基本は、

  1. タンパク質を含まないご飯(加水分解フード、アミノ酸フード)
  2. 食べたことのないタンパク質を含んだご飯(新奇蛋白)

のどちらかがほとんどです。

もちろんこれには消化の良いものが多いです。

そして検査と組み合わせることで、ご飯の選択がスムーズになったり、

症状が落ち着くまでの時間が短くなることが多いです。(検査の話はまた次回)

 

ゴン太君がどんなフードを食べていたかというと、

サーモンがタンパク源の療法食を食べていました。

これは2のパターンのご飯です。

しかし、痒みはおさまらなかったので、

サーモンは合っていないと考え、小麦のご飯に変更しました。

 

ご飯だけでなく、お薬やお耳のお掃除、スキンケアも組み合わせて治療を行ったところ、

1〜2ヶ月後にはピンク色が戻ってきました。

左が治療後、右が治療前です。

こんなふうにご飯を変えることや、スキンケアを組み入れることで、

症状や皮膚に変化を起こすことができます。

 

諦めずにやれることをしていきましょう。

痒いって不快さはかなりあると思うので・・・(蚊に刺されたらいやですよね?)

 

当院は皮膚専門の獣医師を月1回招いて、

皮膚専門診察を実施しています。

皮膚のエキスパートの診察を受けることは、

九州では限りなく難しいと思います。

ご興味がある方はぜひスタッフに一声おかけください。

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

同居猫とケンカをして腕をケガしたハッピーちゃん

同居猫とケンカをして、右腕のところが裂けちゃった・・・

とのことで来院したハッピーちゃん。

※本投稿は傷の写真を含んでいるため、苦手な方は見ないことをおすすめします。

 

わんちゃんやねこちゃんのケンカによる傷は、

全然問題ないものから、

広範囲に皮膚が裂けて縫合が必要になるものまで、様々です。

 

膿んで体調が悪くなったり、皮膚が腐ったりすることもあるため、(感染症、壊死)

傷が小さいからといって油断はできません。

 

 

 

 

 

 

今回のハッピーちゃんの傷を見てみると、右肘の内側に出血した様子があり、

皮膚が裂けて皮膚の下のお肉が見えちゃっています。

 

痛そうです・・・

傷をよく見るためと、清潔にするため毛刈りをしました。

ぱっくり裂けてますね・・・

ここまで傷が大きいと、傷がくっつきずらかったり、痕が残ったりして、

感染するリスクも上がるため、縫合をおすすめしました。

 

ただし、縫合するにも痛みを伴うので鎮静(薬で大人しくすること)が

必要なことが多いです。

飼い主様の鎮静をさせたくないとの希望で、

エリザベスカラー(首につけるわっか)着用と、

抗菌薬のお注射で様子を見ることにしました。

 

しかし、カラーを嫌がったため外してしまい、

傷をペロペロなめるとのことで来院されました。

なめることは傷の悪化や治りを遅くし、

細菌も感染しやすくなるため、

無麻酔での縫合を実施しました。

ハッピーちゃんがとても我慢強くて、大人しい子だったおかげで、

4糸縫合することができました。

 

なめて糸がとれなければ無事にくっついてくれるでしょう。

飼い主様が服を着させてくれたため、少しなめづらくなりました。

 

2週間後です。

やはりなめて3糸はなくなっており、1糸のみ残っていました。

上半分の傷は綺麗にくっついていたためばっちりですが、

下半分は糸をとったせいか、かさぶたになっています。

それでもカラーなしにも関わらず、

期待以上にくっついてくれたので良かったです。

これで治療終了です。

とっても良い子なのでここまで上手くいったかなと思います。

またケガしないことを祈っておきます。

目が腫れていた子猫のちゃちゃ丸ちゃん

診療日誌 2019.08.21 UP DATE.

先日、野良猫だったところを保護されたちゃちゃ丸ちゃんです。

来院初日は、とても痩せていて、両目が真っ赤に腫れている状態でした。

↓来院初日のお顔です。

まずは抗生剤の目薬をさしてもらい、ご飯をたっぷりあげてもらいました。

それから、ノミもたくさん付いていたので、ノミの駆虫薬をつけました。

 

↓3日後のお顔です。

涙がなくなり、まぶたの赤みが引きました!

 

↓10日後のお顔です。

左目は綺麗になりました!体重もしっかり増えています。

右目はもう少し時間がかかりそうですが、少しずつ頑張りましょうね!

 

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

手羽元美味しかったよ・・・と満足そうなベルちゃん

今回来院したのは、お母さんが食べていた手羽元を

盗み食いしてしまったベルちゃんです。

一本まるまる食べてしまいましたとのことでした。

 

骨なのでそのまま丸呑みしていれば、

胃の中に残って吐いてしまう原因になってしまいます。(=胃内異物)

万が一腸まで流れてしまうと、お腹が痛くなったり、吐いたりして、

最悪腸に穴が空いてしまい緊急事態になります。(=腸内異物、腸穿孔)

 

胃の中であればお薬で吐かせたり、

胃カメラでとったりできます。(催吐処置、内視鏡)

しかし腸まで流れてしまうと、

お腹と腸を切ってしまわないといけません。(腸内異物、腸切開、腸切除術)

うんちになるのを待つ方法もありますが、

先ほど書いたように流れなければより危険性が増すので注意です。

 

基本的に食後1~2時間以内であれば胃の中にほとんど残っていますが、

それ以上時間が経っていると腸に流れる可能性が増えます。

チョコレートやお薬などの中毒物質は胃内で吸収されるのも早いため、

より迅速な処置が必要です。

吸収されてからでは対処が難しく、症状が出る可能性が高くなります。

 

まずは今どこにあるかを確認したかったので、

超音波検査(エコー)をさせていただきました。

食べてすぐならレントゲン(X線検査)で見える可能性が上がります。

実際は食べてないことも多いためそれも確認させていただきました。

 

下がエコー写真です。

左側が肝臓で、右の赤丸で囲っているのが胃です。

胃の中にピンクの丸で囲った部分がありますが、

その部分が手羽元(骨)だと考えられました。

 

胃内に残っていると考え、催吐処置をさせていただきました。

催吐処置は血管の中に管を入れて、気持ち悪くなる薬を注射します。

そうすると数分で吐いてくれることが多いです。

(※100%ではないため注意が必要です。)

 

昔は濃い食塩水やオキシドール(過酸化水素)を無理やり飲ませて、

吐かせていましたが、誤嚥の可能性が高いため今はほぼしません。

もちろん注射のお薬も副作用はゼロではないですが、

他の方法に比べるとリスクはかなり低いです。

 

ベルちゃんも注射をして上手に吐いてくれました。

鶏の骨を噛み砕いたものと、鳥皮と白米が出て来ました。

小さく噛み砕かれてはいますが、腸で詰まってしまうリスクや、

下痢や嘔吐、油も多いため膵炎などになるリスクもあるため、

うまく出てくれてほっとしました。

 

確認のために催吐処置後の胃の中をエコーで見ましたが、

先ほど見えた骨のようなものはありませんでした。

 

今回の誤食・異物はよくある話で、ぐるめなわんちゃんや猫ちゃんは、

飼い主様の食べているものに興味津々です。

特に日頃から人が食べているものをちょこちょこ与えているご家庭では要注意です!!

 

たったの一口で手術になったり、命の危険性があるため、

届く範囲に置かないよう日頃から注意しましょう。

わんちゃん、ねこちゃんが食べてはいけないものは特に注意しましょう!!

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