大事なお知らせ

ブログ・お知らせ獣医師スタッフブログ

リヴ動物病院のキャンペーンや日々の治療のこと、またはちょっとしたコラムなど。
様々な視点で日々を綴っていきます。

腹腔鏡下(ラパロ)避妊手術をしたチコちゃん

手術報告 2019.08.18 UP DATE.

先日、去勢手術をしたチコちゃんです

キラキラの目と黒いお鼻とおヒゲが可愛いですね。

チコちゃんは腹腔鏡手術(ラパロ)による日帰り手術のご希望でした。

当院にご依頼いただきありがとうございました。
ご信頼に応え、無事に手術は終わっております。

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

子宮蓄膿症で手術したぱるるちゃん

2日前から元気がない、ご飯を全く食べない、吐くとのことで

来院されたぱるるちゃん。

5歳の避妊していない女の子です。

 

診察室の中で様子を伺ったときには、ぐったりはしておらず、

顔もあげていてそこまできつそうには感じませんでした。

身体検査ではお腹が少し張っている(食べていないのに・・・)

以外は大きな問題はありませんでした。

この時点で子宮蓄膿症の可能性も考え、膣を確認しましたが、

膿が出ていることはありませんでした。

 

そこでお腹が問題なのか、子宮が問題なのか、異物でも飲んだのか、

診断するために超音波検査をさせていただきました。

超音波の結果・・・

子宮蓄膿症でした。

超音波画像の右側に見えるのが膀胱(鉛筆の先の形)で、

左側に見えるのが子宮(真ん丸の形)です。

 

子宮の中が薄グレー色に塗りつぶされていて、

膀胱の中は真っ黒に塗りつぶされているように見えます。

超音波では水が黒く見え、不透明になる程白くなっていくことから、

これは子宮には膿が溜まっていると考えられます。(水ではなさそう)

ちなみに健康な子の子宮はほとんど見えません。(見える=異常)

 

血液検査では白血球が増えていて、CRP(炎症マーカー)もかなり増えていたため、

子宮にある膿の影響で、炎症が強く起こっていることが考えられます。

子宮蓄膿症は膿が膣から出てくるタイプと出ないタイプがあります。

ぱるるちゃんは出るタイプで、放っておくと子宮がパンパンになり、

破裂する可能性もあるためその日に手術をしました。

 

※次から手術の写真になるため、気持ち悪くなる可能性があります。

 

 

 

 

子宮蓄膿症の手術では女性ホルモンを出す卵巣と、

膿がたまっている子宮をとる手術(卵巣子宮全摘出術)をします。

 

 

 

 

 

これは手術中に子宮をお腹の中から外に出した写真です。

本来であれば、ぱるるちゃんの子宮は小指くらいの太さですが、

親指より太くなっています。

 

また、一部分がピンクではなく、黄色く変色しているため、

放っておけばここから穴が空いて、お腹の中に膿が出てより悪化したかもしれません。

 

切除した子宮に切れ目を入れると、膿(緑色)がどばーっと出て来ました。

 

体調が悪くなった原因の膿をとったため、手術後すぐから元気になり、

その日のご飯も食べてくれました。

血液検査の数字も順調に下がってくれました。

 

子宮蓄膿症は、避妊をしていないわんちゃんでは、

発症してしまう可能性が常にあるため、避妊をすることで防止できます。

また、発情(生理やヒートのこと)後に起こりやすいため、

様子がおかしいなとか、おしっこに変なものが混ざってるなとか、

膣から膿がでているなとかあればすぐ病院へ来てください。

 

避妊のメリットとしては乳がんを含めたおっぱいのしこり(乳腺腫瘍)を

予防することもできるので、繁殖目的がない飼い主様は是非!!

乳がん予防には早期の避妊が必要で、

2回目の発情を過ぎるとほぼ意味がありません。

 

もし悩んでいらっしゃる方、話を聞きたい方は、

メリット・デメリット含めて詳しく説明させていただきますので、

病院にお尋ねください。

腹腔鏡(ラパロスコープ、ラパロ)による傷が小さい避妊手術も実施しています。

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

手羽元美味しかったよ・・・と満足そうなベルちゃん

今回来院したのは、お母さんが食べていた手羽元を

盗み食いしてしまったベルちゃんです。

一本まるまる食べてしまいましたとのことでした。

 

骨なのでそのまま丸呑みしていれば、

胃の中に残って吐いてしまう原因になってしまいます。(=胃内異物)

万が一腸まで流れてしまうと、お腹が痛くなったり、吐いたりして、

最悪腸に穴が空いてしまい緊急事態になります。(=腸内異物、腸穿孔)

 

胃の中であればお薬で吐かせたり、

胃カメラでとったりできます。(催吐処置、内視鏡)

しかし腸まで流れてしまうと、

お腹と腸を切ってしまわないといけません。(腸内異物、腸切開、腸切除術)

うんちになるのを待つ方法もありますが、

先ほど書いたように流れなければより危険性が増すので注意です。

 

基本的に食後1~2時間以内であれば胃の中にほとんど残っていますが、

それ以上時間が経っていると腸に流れる可能性が増えます。

チョコレートやお薬などの中毒物質は胃内で吸収されるのも早いため、

より迅速な処置が必要です。

吸収されてからでは対処が難しく、症状が出る可能性が高くなります。

 

まずは今どこにあるかを確認したかったので、

超音波検査(エコー)をさせていただきました。

食べてすぐならレントゲン(X線検査)で見える可能性が上がります。

実際は食べてないことも多いためそれも確認させていただきました。

 

下がエコー写真です。

左側が肝臓で、右の赤丸で囲っているのが胃です。

胃の中にピンクの丸で囲った部分がありますが、

その部分が手羽元(骨)だと考えられました。

 

胃内に残っていると考え、催吐処置をさせていただきました。

催吐処置は血管の中に管を入れて、気持ち悪くなる薬を注射します。

そうすると数分で吐いてくれることが多いです。

(※100%ではないため注意が必要です。)

 

昔は濃い食塩水やオキシドール(過酸化水素)を無理やり飲ませて、

吐かせていましたが、誤嚥の可能性が高いため今はほぼしません。

もちろん注射のお薬も副作用はゼロではないですが、

他の方法に比べるとリスクはかなり低いです。

 

ベルちゃんも注射をして上手に吐いてくれました。

鶏の骨を噛み砕いたものと、鳥皮と白米が出て来ました。

小さく噛み砕かれてはいますが、腸で詰まってしまうリスクや、

下痢や嘔吐、油も多いため膵炎などになるリスクもあるため、

うまく出てくれてほっとしました。

 

確認のために催吐処置後の胃の中をエコーで見ましたが、

先ほど見えた骨のようなものはありませんでした。

 

今回の誤食・異物はよくある話で、ぐるめなわんちゃんや猫ちゃんは、

飼い主様の食べているものに興味津々です。

特に日頃から人が食べているものをちょこちょこ与えているご家庭では要注意です!!

 

たったの一口で手術になったり、命の危険性があるため、

届く範囲に置かないよう日頃から注意しましょう。

わんちゃん、ねこちゃんが食べてはいけないものは特に注意しましょう!!

去勢手術をしたチロルちゃん

手術報告 2019.08.12 UP DATE.

先日、去勢手術をしたチロルちゃんです

金色の目と長いお耳が可愛いですね。

当院にご依頼いただきありがとうございました。
ご信頼に応え、無事に手術は終わっております。

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

犬山動物総合医療センターでの研修に行ってきました!

獣医師スタッフブログ 2019.08.06 UP DATE.

先日、愛知県犬山市にあります犬山動物総合医療センターに見学に行ってきました!

 

(インターネットで拾った画像ですみません。)

 

一つの病院で診察室がなんと20以上もあるモンスター級の動物病院です!

もちろんCT・MRIを備えており、専門性の高い高度外科手術、

そしてエキゾチック動物の診療、はたまた鍼灸、そして人の福祉活動などなど

と、書き出すときりがないくらいの、まさに動物「総合」医療センターでした。

もちろん診察件数も桁違いに多いのですが、驚いたのはその待ち時間で、

このくらいの規模になると2、3時間待ちとか普通にあるんでしょう?と思っていたら、

なんとお待たせしても極力1時間以内におさめています、とのこと!

診療システムの洗練のされ方とスタッフさんの動きに脱帽でした。

 

今回、手術も見せていただき、診察も待合室・診察室の表側と検査・処置・入院の裏側までじっくり見せていただきました。

また、いろいろな先生方やスタッフの方々のお話も聞くことができ、大きな刺激となりました。

今回の経験を当院にフィードバックし、さらに患者さんのためになる動物病院にできるよう精進していきます!

 

獣医師 山﨑

去勢手術をしたアレンちゃん

手術報告 2019.08.03 UP DATE.

先日、去勢手術をしたアレンちゃんです。

 

立派なお鼻と可愛い前髪ですね。

当院にご依頼いただきありがとうございました。
ご信頼に応え、無事に手術は終わっております。

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

両目が赤くなって、目やにが出たビビちゃん

3、4日前から目が赤くなって、目やにがでできたとのことで、ビビちゃんが来院されました。

目の病気を疑い、目の精密検査をさせていただきました。

まずは右目の白目(結膜)部分に充血があり、瞬膜(目頭にある膜、寝ている時とかに出ている膜です)にも充血がありました。

そして、左目は結膜部分に充血がありました。(左目の方がひどくないですね)

また、両目に黄緑色の目やにが認められました。

目やにが黄緑色(人のあおっぱなの時の鼻水)の時は感染や炎症が起きていることが多いため、顕微鏡で検査してみました。

これは右目の目やにの写真です。

紫色のぐちゃぐちゃとなっている細胞が白血球(体の中で細菌、ウイルス、かびなどと戦っています)です。

異常がない時は白血球が見つかることはほぼないため、炎症や感染が起きているサインです。

右上の丸い太陽のような細胞は上皮細胞と考えられます。(結膜を作っている細胞かな?)

真ん中に青色の米粒サイズの点が見えますが、これが細菌です。

感染が起こっているかもしれないサインです。

 

外傷や感染などでも角膜に傷ができていることがあるため、フルオレセイン染色(角膜に傷がないか調べる染色方法、フローレステストとも呼ばれます)をさせていただきましたが、傷はありませんでした。

これらの結果から結膜炎と炎症による二次的な細菌感染を疑い、両目は消炎の目薬と右目には抗菌薬(抗生剤)の目薬を処方しました。

 

 

○3日後

左が治療前、右が治療後です。

まず右目です。

右目は少し充血が残っていますが、目ヤニもなくなりました。

次に左目です。

左目は充血も消えてますね。

治療の反応もあるため、残り数日目薬をして治療終了です。

目薬も検査中もとても良い子のビビちゃんでした!!

 

目ヤニや充血、目をしぱしぱさせるなどの症状があればご相談ください。

 

去勢手術をしたダンちゃん

手術報告 2019.07.29 UP DATE.

先日、去勢手術をしたダンちゃんです。

小さな音でも聞こえそうな大きなお耳、そして賢そうなお目々ですね。

当院にご依頼いただきありがとうございました。
ご信頼に応え、無事に手術は終わっております。

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

突然顔がただれてきたそらちゃん

獣医師スタッフブログ 2019.07.26 UP DATE.

先日、急に顔がただれて汁が出てきた、と来院したのはとても元気なダックスのそらちゃんです。

キリッとしています。

 

反対を向くと…

頬のところが大きくただれています。よく見ると皮膚に穴が空いているようです。

 

出てきている液を顕微鏡で見てみると

血膿でした。細菌感染がある様です。

 

口の中を見て見ると

重度の歯周病がありました。(写真は後日の処置時のものです。)

状況から、今回の顔の病変の原因は、特にひどい赤の矢印の部分にありそうです。

歯周病が進行して皮下に歯周病菌が入り込んだものと判断しました。

 

そこでしばらく適切な抗菌剤の投与を行い、歯科処置を実施することになりました。

しっかりと確認をすると、左上顎の犬歯までかなり歯周病が進行していたので、処置を行いました。

 

歯周病は、歯石が溜まっているけれどまだ大丈夫だろうと考えていると、症状が出る時点にはかなり進行していることが多いです。

そして、今回のように抜歯処置になる歯が増えてしまうということが起こりえます。

歯が気になったら早めに相談してください。

また、気になる歯にならないように予防のデンタルケアが重要です!

そちらの相談も受け付けておりますので、お気軽にどうぞ!

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

第21回日本獣医がん学会

セミナー参加 2019.07.24 UP DATE.

7月6、7日に東京で開催された獣医がん学会に参加してきました。

天気予報では雨だったので不安でしたが、屋外に出た時は小雨や曇りで助かりました。(傘を忘れたので・・・)

 

今回のテーマは軟部組織肉腫という悪性のがんのお話でした。

名前だけ聞いてもポカンとしちゃいますが、皮膚や皮膚の下にできる腫瘍グループの名前です。

同じような挙動(腫瘍の動き)を持った腫瘍グループです。

外科手術で切除することで根治(がんが治ること)も望めることが多いですが、

そのわんちゃんにできた軟部組織肉腫の悪性度が強かったり、余裕を持って切除できない場所(60%が手足にできると言われています)にできたりと、

再発や転移に苦しんでしまうことがあります。

抗がん剤や放射線など色々な治療アプローチがあり、そのわんちゃんやオーナー様毎にベストの治療法は変わってくるため担当獣医師とよく話し合いましょう。

 

今日本人の死因NO.1はがんです。

高齢化が進んできたわんちゃん、ねこちゃんの世界でもがんで亡くなってしまう割合は増えてきています。

症状が出てきた時には進行していることも多いため、元気であっても定期的に健康診断を受けましょう。(特に中高齢の子たちは)

少しでも家族の皆様と長く元気に過ごせるよう一緒に頑張りましょう。

 

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だんだん元気と食欲が落ちてきたビルちゃん

先日、1ヶ月前から徐々に元気と食欲が落ちてきている、3日前からほとんど何も食べないと来院した、

甘えん坊のイタグレ、ビルバンテちゃんのお話です。

来院してみてみると、確かにいつもの元気が少しありません。

また、血色が少し悪いように見えました。

もともと腸が原因と思われる低タンパク血症があるため、

身体検査の後に軽くお腹のエコーを当ててみました。

すると、

腹水が確認されました。

低タンパク血症が悪化すると腹水が溜まってくることがあるので、

それかな?ということで、

念のため血液検査と腹水の検査、お腹のエコーを実施することにしました。

 

結果…

低タンパク血症は悪化していませんでした。

 

ん?

と思い腹部エコーと腹水検査に進むと…

脾臓にしこりがあり、腹水はその周りを中心に溜まっています。

腹水を採取してみると、血様でした。

 

これは脾臓の腫瘤が破れている可能性が高いと判断し、

早急に手術が必要であると飼い主さんにお話をして、手術を実施しました。

 

結果、やはり脾臓の腫瘤が破れて出血をしていました。

写真の左側が問題の腫瘤です。

おそらく、調子の落ちてきた1ヶ月内で何度か破れていたようで、何カ所か大網の癒着がありました。

術後は順調に回復し、お家に帰って行きました。

あとは脾臓の腫瘤の検査結果を待つばかりです。

 

腹腔内出血は急にぐったりするなどの急性の症状が出ることが多いです。

今回は一般的なパターンとは異なり、じわっと時間をかけて調子が落ちていたので、

わかった時には少し驚きましたが、早めに対処することができて良かったです。

 

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足にできものができたペコちゃん

診療日誌 2019.07.14 UP DATE.

左足の裏にできものができたペコちゃんです。

出血して気にしてなめているみたいとのこと。

 

見てみると、肉球の隣に赤く膨れた部分がありました。

針でつついて顕微鏡で見てみましたが、血液しか採れず・・・。

このようなできものは、見た目だけでは何が原因なのかが分かりません。

例えば、感染症だったり、悪性腫瘍だったり。

それを踏まえて飼い主さんと相談して、治療方法を決めていきます。

ペコちゃんの場合は、感染の治療で良くなるかどうか試して、だめだったら外科切除する方法をとることになりました。

真菌培養では真菌は生えず、抗生剤を2週間のんでもらいましたが、できものの様子は変わらなかったため、外科切除を行いました。

病理検査の結果は「皮膚付属器母斑」ということで、特に悪い物ではなかったので一安心です。

 

 

しかし!手術から2日後、自分で縫合糸を外してしまったため、再度縫合処置が必要になってしまいました。

どうやら、寝る際にエリザベスカラーを外していたため、傷口をなめていたようです。

さらに、手術から7日後、再び自分で縫合糸を外してしまいました。

このときは、ご飯を食べる際にカラーを外していて、少し目を離したすきに傷口をなめていたようです。

結局、通常であれば術後10日で治療終了だったのですが、27日で治療が終わりました。

 

このように、傷口が塞がる前に糸を外してしまうと、傷の治りがとても遅くなってしまいます。

そのため、傷口が塞がるまでエリザベスカラーを付けて生活してもらう必要があります。

最初は寝るときや食べるときに違和感を感じるかもしれませんが、2~3日経てばカラーがあっても上手に生活できる子がほとんどです。

早く治してあげるためにも、目を離すときは必ず!カラーを付けましょう!

 

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