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何度も吐いているふうちゃん

診療ブログ 2017.10.06 UP DATE.

昨夜から急に何度も吐き始めた、と来院したマンチカンのふうちゃんのお話です。

お家に迎えてまだ1週間での出来事でした。

子猫・子犬で急に頻繁に吐くようになった場合は、元気であっても急変があり得るので要注意です。

原因としては、感染症や誤食などいろいろ考えられますが、早急な手術や緊急入院が必要となるケースも多いです。

元気はあって食欲もありそうだが、食べると吐いてしまうし水を飲んでも吐いてしまうとのことでした。

身体検査では腹部の軽いガス以外は異常が確認できませんでした。

そこで、血液検査とエコー検査を行いました。

血液検査では著変はありませんでしたが、エコー検査で小腸のガス像と腸のリンパ節の複数の腫れが確認されました。

ガスの影響で細かい部分の観察ができませんでしたが、明らかな閉塞所見はありませんでした。

子猫でリンパ節の腫れが顕著なことから、何らかの感染性の胃腸炎を疑いました。

元気はありますが、やはりそこそこ酷そうです。

純血猫さんでおうちに来たばかりということもあり、ウンチを持ってきてもらって感染症の遺伝子検査を行うことにしました。

初めて病院にかかった子猫さんで元気もあったので、あまり怖がらせ過ぎないよう、

その日は一旦胃腸炎の対症療法の補液と注射で、一晩お家に帰って見てみることにしました。

 

翌日、元気は変わらずあるが、やっぱり度々吐くとのことでした。

再度エコー検査を行うと、リンパ節は特に変わりはありませんでしたが、軽度の腸重積の所見が認められました。

腸重積というのは、腸の一部が同じ腸の中に潜り込んでしまう状態で、処置が遅れると腸が壊死して重症化することがあります。

おそらく腸炎の結果、腸の蠕動運動の異常が起きた結果生じてきたものだと考えられました。

人でも赤ちゃんでウイルス感染に関連して発症することが多いそうです。

早期に状態が急変し外科的な処置が必要になることもあるため、入院で胃腸炎の治療と経過観察を行うことにしました。

幸い入院後は初日に一度吐いたのみで順調に回復し、リンパ節はまだ腫れてはいましたが、4日後にはお家に帰すことができました。

出しておいた感染症の検査の結果、コロナウイルスが陽性で返ってきました。

今回の胃腸炎の原因は猫コロナウイルスのようでした。

(コロナウイルスについては以前に本ブログで取り上げたことがありました→http://live-ac.com/archives/4063

猫コロナウイルスに対しては、劇的にウイルスを排除できる薬というものは残念ながらありません。

基本的には本人の免疫を支持してあげる他ありません。

今はしっかりご飯を食べて元気に過ごしているので、免疫ミルクをご飯と一緒にあげてもらい、免疫支持を続けています。

免疫ミルクは直接ウイルスに働きかけはしませんが、腸内環境を整えることで免疫力を高めてくれるものです。

(うちの子にはどうなの?という場合は、病気の種類や体の状態によって適・不適がありますので、獣医師に相談してください)

 

コロナウイルスに関しては症状が再発することが多く、またFIPウイルスへの変異が怖いので、

今後も状態の変化に十分に注意しながら、ケアを続けていきたいと思います。

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

担当:獣医師

山﨑 大樹

ペットと人が一緒に楽しく暮らすために、生活に寄り添った万全のサポートのできるホームドクターが目標です。全力で頑張りますのでよろしくお願いします。

福岡動物メディカルパークリヴ動物病院

811-2221 福岡県糟屋郡須恵町大字旅石52-2
TEL : 092-692-1914 / FAX : 092-692-1924

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