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腹腔鏡下での避妊手術と内視鏡検査の予定で来院したチコちゃん

獣医師スタッフブログ 2017.10.10 UP DATE.

先日、避妊手術と内視鏡検査のために来院した、チワワのチコちゃんのお話です。

今まで主に生理の時期に関連して、嘔吐や食欲不振、下痢などを何度か繰り返していました。

エコー検査や血液検査、糞便検査に除去食療法と検査を色々行ってきましたが原因がはっきりせず、

今症状は落ち着いてきていましたが、避妊手術で麻酔をかけるので原因追求の目的で同時に内視鏡検査をしましょう、というお話になっていました。

 

チコちゃんは体が小さくデリケートで、腹腔鏡下での避妊手術と内視鏡検査は麻酔時間が少し長くなることもあって、

術前検査はしっかりコースで全身状態を確認しましょう!、ということで手術当日、血液検査と心電図、レントゲン検査を行っていきました。

すると…

腹部レントゲンで胃に何かが見つかりました。鶏の骨のようにも見えます。

飼い主さんには全く心当たりがない、とのことでした。

このままにしておけないので、ちょうど内視鏡の予定だったので何が入っているのか内視鏡で確認して、

内視鏡で取れるのであればそのまま摘出、避妊手術は予定通り腹腔鏡で、

内視鏡で取れないのであれば、避妊手術を開腹に切り替えて、胃切開を一緒に行って取り出す、

という予定変更を行う必要性が出てきました。

 

内視鏡検査の結果、胃内異物は大きく硬く、また角が鋭角であったため、少し引っ張ってみましたが胃の入り口で引っかかり、

無理にすると胃や食道を傷つける可能性が高いと考えられました。

そのため、開腹して胃切開と避妊手術、腸の生検を行うことになりました。

 

手術は無事に終わり、予定していた腹腔鏡手術より傷はかなり大きくなってしまいましたが、

鎮痛を厳重に行ったことでひどく痛がることもなく、チコちゃんも数日入院を頑張ってくれました。

取れた異物は2×4cmくらいのプラスチック片のようなもので、やはりいつ食べたのかさっぱり分からないとのことでした。

チコちゃんの大きさから考えても、よく飲み込んだなぁ、という大きさでした。

 

想定外や予定変更といった事態が、日常的に行われる不妊手術であっても起きてくることがあります。

こういうこともあるので、術前検査は厳重に行っておくことに越したことはないな、と感じた出来事でした。

腸の生検の結果によった治療や今後も何か食べてしまう可能性もあるので、しっかりフォローしていきたいと思います。

 

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