一年前から右側の腎臓に嚢胞が確認されていた15才のチワワのタロちゃん。
定期検診で、その嚢胞が徐々に大きくなっていることが分かり、本来の腎臓が圧迫されてしまっていました。
↑エコー検査所見。黒い部分が嚢胞(本来の腎臓は押し潰されてしまっている)
タロちゃんは加齢に伴って心臓も肝臓も悪くなっていましたが、このままでは右側の腎臓の機能が失われ更に今後も大きくなる嚢胞で他の臓器にも障害が出る可能性がありました。そこで飼い主の方と相談し、嚢胞の表面を外科的に切開し液体が貯まらないようにする手術を実施することになりました。
↑腎嚢胞切開後の手術所見
腎嚢胞切開が無事に終了しその他に異常がないか確認したところ、右側肝臓の内外側の表面が腫瘍を疑わせるような形状をしているのを確認しました。
↑表面が不整な肝臓表面
手術時の所見では完全切除が難しい場所でしたので、今回は一部を切除し病理検査を実施することにしました。
術後の経過は順調で、嚢胞で圧迫されていた右側腎臓も大きさの縮小が認められましたが、形状をなんとか維持することができました。
肝臓の病理検査も良性病変との診断でしたので、みんなで一安心です。
今後もサポートを頑張っていきます。
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院