「外出から戻ったら、後ろ足が萎えてずって歩いている。何が起こったかわからない。」ということで来院されたのは、ミニチュアダックスフンドのチョコちゃんです。
急に発症したようで、オーナーの方も心配そうでした。
早速診察をしたところ膀胱麻痺も起こしており、グレード5の椎間板ヘルニアを強く疑わせる症状でしたので、早速、内科治療を開始し海の中道動物病院でMRIの検査を受けていただくことになりました。
MRI検査の結果は、右側T12-13間の椎間板ヘルニアで、幸い脊髄軟化症は併発していないとのことでしたので、オーナーと話し合い手術を実施しました。
今回は手術前には、すでにグレード5まで進行しており(一般的にグレード5まで悪化する椎間板ヘルニアでは手術を実施しても歩けるようにならないことがある)、厳しい状況でしたがチョコちゃんの頑張りに期待して手術をさせていただきました。
術後は約2週間の入院管理とリハビリに専念し、ようやく後ろ足をひょこひょこ動かすそぶりが出てきたので退院としました。
その後、お家ではオーナー方とチョコちゃんの頑張りにより、歩行も排尿も段々上手に出来るようになり、最近では車椅子もほとんど使わなくて済むようになったと喜んでおられました。
上の写真は車椅子で歩行訓練中のチョコちゃんです。
車椅子は重症の椎間板ヘルニアの子の術後のリハビリにとても役に立ちますし、万が一下半身麻痺になっても利用できるので、とても助かるツールです。
今後もオーナーの方と共に、チョコちゃんのサポートを続けていきます。
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院