ここ1年ほど目ヤニがひどく止まらないと来院したのは、トイプードルのまるちゃんです。
眼の洗浄や抗生剤点眼、保湿点眼を行っていたそうです。
瞼が赤く腫れて大きな目ヤニの塊がくっついています。
眼の表面に光沢が少なく、結膜も充血していました。
検査中の写真です。点眼薬を使った後なので、眼が潤っているように見えています。
角膜に傷はありませんでしたが、白く濁った部分があり、周りから血管が入り込んできていました。
検査を色々行いましたが、その中のシルマーティアテスト(STT)という涙の量を測る検査で
両側とも≦5mmという重度の涙液量の低下が確認されました。
これより乾性角結膜炎(KCS)、いわゆるドライアイが第1に疑われました。
両側とも瞼が内まき気味なので、眼瞼内反症による涙液を貯める機能の問題も考えられますが、
犬のKCSの原因として最も多い免疫介在性のものであれば、免疫抑制剤の局所投与で涙液量の改善が望めるので、
点眼療法を行って反応を見ることになりました。
お家での点眼を3種類、まず1週間頑張っていただきました。
眼の光沢が出てきていますし、赤みや目ヤニも少し引きました。
眼の検査はどうしても怖がって嫌がる子が多いのですが、とってもお利口に検査をさせてくれるまるちゃん。
このままどんどん良くなりますように!
獣医師 山﨑
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院