今回は血尿が出たとのことで来られたシーズー犬のルッチィーちゃんのお話です。
突然、血尿になったとのことで来られたルッチィーちゃん。
人の尿検査のように紙コップにとってもらった尿は明らかに赤く、血尿か血液が尿に溶けてでてくる血色素尿のどちらかの状態でした。
尿検査をしてみると赤血球がでていることとpHがアルカリ性に傾いており、
遠心分離した沈渣を顕微鏡でみてみると…
いっぱいストラバイトという尿結石が出ていました。
これが原因で血尿を起こしたと考えられます。
ストラバイト尿石は食生活や体質、尿を溜めやすい性格や飲水量が少ないことなどからできてしまう結石で、
食餌療法によって溶かすことのできる尿石です。
ルッチィーちゃんは幸い小さい結石ばかりで、食餌内容を専用の療法食に変えたところ、1ヶ月ほどで結石の溶解に成功しました。
しかし、とても食いしん坊なルッチィーちゃんは療法食以外のものを食べてしまうと結石がすぐにできてしまう体質になってしまっているため、他のものを食べて血尿になったり、定期的な検診で結石がみつかったりとなかなか治療に苦戦しました。
今現在は飼い主さんの徹底管理でしばらく血尿もなく、とてもいい尿の状態を保てています。
今後も食餌療法だけで上手くいくようにサポートしていきたいと思います。
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院