以前より「リン酸マグネシウムとシュウ酸カルシウム」の二つの結石が出来てしまう体質をもつ健太くん。
とても厄介な体質で全ての内科的治療に反応せず、必ずどちらかの結石が出来てしまうのです。
そんな健太くんですが、とうとう尿道に結石が詰まってしまいました。
↑膀胱と骨盤腔内尿道に、それぞれ結石が見えます
↑膀胱内の結石のエコー所見
尿道内に詰まっている結石の摘出を実施する必要がある状態ですが、結石が膀胱内にあるうちは緊急状態になりえるので、通常は膀胱内の結石も同時に摘出します。
しかし、根本的に結石の予防が出来ないので、ここで膀胱内にある結石を摘出しても、再度同じように結石が出来てしまうという問題があります。
そこで、今回は尿道内の結石の摘出と同時に尿道の尿路変更術を行いました。
↑術後の状態
↑摘出された結石
これによって尿道の出口をお尻の方に移動させるとともに出口を大きく作りかえることで、膀胱内に出来た結石が自然と外に排出されるようになります。
↑術後の様子
↑おしっこがスッキリ出る様になった健太君です
それでも今後出来てくる結石が少なくなるように食事療法を続けながら、サポートしていきたいと思います。
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院