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リヴ動物病院のキャンペーンや日々の治療のこと、またはちょっとしたコラムなど。
様々な視点で日々を綴っていきます。

左目が飛び出そうだったちびちゃん

あけましておめでとうございます。

獣医師の中尾です。

この投稿が公開される頃には年明けからだいぶ経っているかもしれませんが・・・

今リヴ動物病院は、飼い主様の待ち時間短縮のため色々な対策を立てています。

リヴをかかりつけにしてくださってる方々に、

少しでも快適な時間を過ごしていただけるよう全力を尽くすので今年もよろしくお願いします。

 

友人とカラオケ行ってから喉を痛めてしまったので少し凹んでいます。

今お餅を食べたらつまりそうです・・・

 

今日紹介させていただくのは、子猫のチビちゃんです。

保護したところ、左目が腫れているとのことできました。

これが来た時の写真です。

健康な右目に比べ、左目は角膜(目の表面コンタクトはめたり、レーシックしたりするところ)が白濁しており、

中央部に肉芽組織(赤いもりもりした部分、傷を塞ぐ時に)を確認、

そして瞬膜(=第3眼瞼、寝ている時に出てくるやつですね)の充血&腫れがあります。

横から見ると目を閉じられないくらい腫れているのがわかります。

 

目やにの細胞診(目やにを顕微鏡で見ること)をすると、

好中球(白血球の一種、感染や炎症に対して増える、「はたらく細胞」では細菌をやっつけてますよね)の増殖、

細菌の貪食像(好中球が細菌をやっつけていること、パックマンが丸を食べているイメージです)が確認されました。

 

原因としては、

  1. 外傷
  2. 感染症(細菌、ウイルス、真菌)
  3. 先天性疾患の悪化(1や2を併発)

などが考えられました。

 

細胞診から細菌がいることは確認できましたが、

子猫であるためウイルス性(ヘルペスウイルスやカリシウイルスが有名ですね)が

原発疾患(原因となる病気のことです)であることも考えられました。

ウイルスを診断するためには、基本的には遺伝子検査が必要になります。(1週間近くかかります)

今回は飼い主さまと相談し、検査せずに治療することとなりました。

傷が重度であり、破裂する(した?)リスクもあるため、エリザベスカラーを着けました。

元気があり、点眼も大変かもとのことで、

最低限細菌感染を悪化させないよう抗菌薬の目薬を処方しました。

※目薬は嫌がる子が多いため、なるべく尻尾の方から顔を支えてしてあげる方がやりやすいです。

 

今回の治療のまとめ

  1. エリザベスカラー
  2. 抗菌薬の目薬
  3. 目の洗浄

 

これが5日後の写真です。

目の腫れも少し引いており、角膜の白濁も薄くなりました。

 

そして3週間後

目の腫れはなくなっており、肉芽組織でピンク色だった部分は正常な角膜に変化していました。(まだクレーター状)

食欲も旺盛で体重も300g増えていました。

 

もしかしたら完全に白濁が消えることはないかもしれませんが、

ひとまず目を失う(視力は不明)事態は避けられました。

 

目の傷は予想以上に進行が早く、本人が気にしてひっかくことで、

最悪眼球瘻(眼に穴があいて破裂し、眼球が潰れてしまうこと)や失明に至ります。

いつもと違う目やに(色・量)や涙の増加、ウインクするように目をつむってしまう・半目になっているなどは、

目の病気にかかっているかもしれないため、

様子を見ずにすぐに病院に連れて来て下さい。

また避妊・去勢時にエリザベスカラーを持って帰った子は、

すぐに着けてさらなる目の悪化を避けるようにしてください。

何か気になることがあればすぐにご連絡・ご質問して下さい。

 

福岡動物メディカルパーク  リヴ動物病院

 

担当:獣医師

中尾 大樹

9年ぶりに地元福岡に帰ってきました。
美味しいご飯や、地元の懐かしさ、愛犬と愛猫に癒され過ごしています。
今の楽しみは、ゴルフとホークス観戦です。
最近お腹が出てきたので、ジムに行って頑張っています。
わんちゃん、ねこちゃんに痩せてくださいと言ったら、先生もね!って突っ込んでください。笑

気になることや、雑談でも構いませんのでお気軽に話しかけてください。
ブログでも皆様のお役に立てるよう情報を提供していきます。
優しい、話しやすい、丁寧、親身に寄り添える獣医師目指しています。
少しでも動物たちのために尽くせるよう、飼い主様と共に歩んでいきたいので、
どうぞよろしくお願いします。

福岡動物メディカルパークリヴ動物病院

811-2221 福岡県糟屋郡須恵町大字旅石52-2
TEL : 092-692-1914 / FAX : 092-692-1924

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