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お尻に腫れもののできたはなちゃん

獣医師スタッフブログ 2016.12.28 UP DATE.

先日、お尻に急に腫れものができてきて痛そうだ、と来院したマルチーズのはなちゃんのお話です。

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分かりにくいですが、尻尾の付け根の皮膚が10円玉大の範囲で腫れています。

触ると硬い芯のようなものがあり、痛みもありました。

芯のようなものが異物だったり、石灰化だったりすることがあるのでレントゲン検査を行いましたが、著変は見つかりませんでした。

 

実は、はなちゃんは1ヶ月ほど前にも胸に似たような腫れものができて来院していました。

その時は虫刺され等による急性炎症疑いで治療を行い、10日ほどで引いていました。

そのため、今回も同じ治療を数日行いましたが、大きな改善がありませんでした。

 

腫瘍性疾患も考えられるため、追加検査として、針を腫瘤に刺して細胞を取ってくる針生検を行いました。

針からは組織とともに膿汁が採取され、その塗抹検査では慢性の炎症像が確認できましたが、確定には至れませんでした。

化膿性炎症は細菌が関与していることも多いので、膿汁の細菌培養検査も行いましたが陰性でした。

 

無菌性の炎症疾患で治療反応が悪く、また、経過診察時に他にも怪しい部分があるのが確認され再発・多発傾向が疑われたため、

診断をはっきりさせ治療方針を決めるために、腫瘤の一部を取って病理組織検査を行うことになりました。

 

写真は組織を採取した後の穴から、腫瘤の膿が溜まっていたであろう内腔を洗浄しているところです。

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病理診断は「肉芽腫性脂肪織炎の疑い」でした。

感染が証明できない無菌性(無菌性結節性脂肪織炎)の場合、可能性のある要因としては、

膵炎やリウマチ等の基礎疾患、タンパク分解酵素阻害物質の欠乏、遺伝、薬剤、外科手術

などがあるようですが、多くの症例で原因が特定できません。

免疫抑制治療に反応することから、自己免疫疾患ではないかと考えられています。

多発性の皮膚病変の他に、

発熱、元気食欲不振、病変と離れた部位の痛み、関節痛、嘔吐、肝腫大など

の症状を示すことがあるようです。

自然消退する場合もあるようですが、多くの場合、免疫抑制剤の投与を必要とし、

再燃・再発が多いため、生涯にわたる治療が必要となる場合もあります。

 

現在はなちゃんの腫瘤は、検査後に消退したため皮膚に関しては経過観察しています。

これから基礎疾患を探しながら、再発に気を配ってケアを続けたいと思います。

 

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