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椎間板ヘルニアのペコちゃん

手術報告 2020.02.21 UP DATE.

かかりつけ病院として当院に定期的に通ってくれていた6歳のミニチュアダックスのペコちゃんですが、「右の後ろ足に力が入らない」とのことで夜間病院に救急対応してもらって、次の日に当院に受診されました。

昨夜の夜間病院担当獣医師の所見と当日当院で診察した時の所見を比較して、症状の進行が認められたので、オーナーさんにお話をして、すぐにMRI検査を受けてもらいました。

MRI検査の所見では原因はL1-2間の椎間板脱出によるヘルニアが原因でした。
圧迫の程度もひどいとのことだったので、適切な治療方針としては外科手術が最も効果が高いだろうと判断し、手術を実施しました。

今回、実施した手術は「片側椎弓切除術」という方法で、病変部位の背骨の横を削って神経にアプローチして、脱出した椎間板物質を取り除くという手術です。

この手術をする場合必ず「骨を削る」という操作が必要ですが、一般的な動物病院ではラウンドバーという手術器具を使って実施されます。以前は当院でもラウンドバーを使っていたのですが、すぐ内側に繊細な脊髄神経や神経根が存在する場所をラウンドバーで削っていく操作は非常に繊細な操作技術が必要で、「ラウンドバーで神経を傷つけてしまう事故が心配で」多くの場合どうしても思い切った骨の切削ができず、手術のパフォーマンスが落ちてしまう結果に繋がることもあります。

そこで、当院では昨年から「ソノキュア」という超音波手術機を導入し今回の手術にも使用しました。この器械は、様々な使い方ができますが、その中の1つに「骨のような硬い組織だけ削り柔らかい組織は削らない」というものがあります。この特性を利用して、繊細な脊髄神経のすぐそばの骨を削っていくという操作を安心安全に行えるようになったのです。

そして今回摘出した椎間板物質です。

また、術後は理学療法を実施しながら、退院後は車椅子を使ってのリハビリも実施してもらい、現在術後2ヶ月でちゃんと走り回れるまで回復してくれました。

近年の医療機器の進歩は素晴らしいもので、そのような恩恵も当院をかかりつけにしているペット達には、ちゃんと届けられるよう今後も「動物に優しい医療」を目指していきます。

 

福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院

担当:獣医師

佐藤 誠剛

開院以来、安心して通っていただけるよう、ペットと飼い主様に寄り添った親身な医療を心がけてまいりました。これからも「家族の一員であるペットたちを病気から守り一日でも長く元気で健康に暮らしていけるように」を信条に、真心を込めた診療に携わってまいります。
「共に過ごす毎日はかけがえのない時間 」大切なペットたちの生涯は、私たちの人生の時間の中で限られた時間です。私たちは、共に生きてお互いが喜びを感じる日々を常に願っております。 (リヴ動物病院の「Live」の由来も同じ意味を持ち、思いを込めて名付けました )

福岡動物メディカルパークリヴ動物病院

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