先日、何度もトイレに行っておしっこが出ていないかもしれない…ということで来られたのは猫(mix)のリコちゃん(去勢済)です。
ピンクのお鼻がかわいくて、人懐っこいリコちゃん!
おしっこが出ていないかもしれない状況は早急に処置をしてあげないといけない事があるため、まずは本当におしっこが出ていないかを触診やエコーを使用して診てみました。
お腹を触ってみても、膀胱がパンパンに膨れて硬くなってしまっているような状態ではなく、エコーで確認しても尿は溜まっていませんでした。
この時点で、何度もトイレに行ってちょっとずつおしっこを出しているという事になるので「頻尿感がある」という事になります。
この日はお預かりして、おしっこが溜まった時点で「尿検査」を行い、その他には血液検査で腎臓に負担がかかっていないかを検査しました。
血液検査では大きな異常はなく、尿検査の結果は「ストルバイト」という尿石が見つかりました。
採取した尿は血尿で、目に見えて真っ赤でした。
この尿石は、食事により尿のpHをコントロールすることで溶解することができるので、食事療法がメインとなります。
今回はこの尿石が尿道を塞ぐまではいっていませんでしたが、今後も注意しておかないと尿路閉塞を起こしてしまう可能性があります。
特にリコちゃんのお家は犬・猫を多頭飼いされているので、管理が難しいとは思いますがしっかり食事を分けて他の子のご飯を食べないようにしないといけません。
管理が大変ですけど、頑張りましょう!!
また、尿石になってしまう猫さんたちに多いのが「肥満」です。当院に、尿石関連で来院される猫さん達は痩せる目的も治療の一環に入ってきます。
コロコロふわふわしててかわいい見た目ですが、命を脅かしてしまう可能性があるので理想体重を維持するように努めるのも予防になります!
今後もリコちゃんは経過をしっかりと診ていきます。
獣医師 平湯
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院