長年口内炎がひどく、抗生剤での治療を行ってきたがいよいよ口が痛そうというみいちゃん。
口内炎に加えて歯周病も重度で口唇も切れてきている状態でした。
NSAIDsでの鎮痛治療も効かず、16歳という年齢で麻酔をかけての処置は悩まれていましたが
痛くて食事がとれないのをなんとかしたいということで全身麻酔下ですべての歯を抜く処置を行いました。
麻酔をかけてまずレントゲンで自然抜歯した歯の根元が残っていないかの確認をしました。
歯周病で悪くなった歯は根元から抜けていたので幸い残根はありませんでした。
根元だけでも残ってしまうと歯周病の原因や口内炎が引かない原因になるため
全抜歯を行う際はすべて残らないようにすることが大切です。
また、根元だけ残っているとしっかりと固着している場合もあり、抜くのがとても大変です。
今回みぃちゃんは見えている歯をしっかり抜いていきました。
抜歯前残っている歯には歯石がついているのが見えます。
頬の部分の口唇も炎症で切れてしまっています。
奥の口内炎もひどく真っ赤にただれています。
頬粘膜もジュクジュクしています。臼歯の歯石もたくさんついています。
今回全身麻酔で全抜歯して2日目には缶詰のご飯を食べ始め、1週間後にはドライフードを通常通り食べてくれました。
歯の痛みはなさそうですが顎を動かして食べるので食事中にヨダレは出てしまいます。
同時に長年悩んでいた上部呼吸器感染による鼻汁もほぼ出なくなり経過は順調です。
口内炎は痛みのせいでご飯が食べられなくなることも多く、最終的には今回のように全抜歯を行う必要がある場合が多いです。
主にカリシウイルス感染によることが多く、完治することばかりではありません。
ですが、ひどくなってしまう前に一度ご相談していただき、全臼歯抜歯を行う等その都度対応していくことができます。
猫さんが我慢してしまうこともあるため、気になることがあればいつでもご相談ください。
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院