左足の裏にできものができたペコちゃんです。
出血して気にしてなめているみたいとのこと。
見てみると、肉球の隣に赤く膨れた部分がありました。
針でつついて顕微鏡で見てみましたが、血液しか採れず・・・。
このようなできものは、見た目だけでは何が原因なのかが分かりません。
例えば、感染症だったり、悪性腫瘍だったり。
それを踏まえて飼い主さんと相談して、治療方法を決めていきます。
ペコちゃんの場合は、感染の治療で良くなるかどうか試して、だめだったら外科切除する方法をとることになりました。
真菌培養では真菌は生えず、抗生剤を2週間のんでもらいましたが、できものの様子は変わらなかったため、外科切除を行いました。
病理検査の結果は「皮膚付属器母斑」ということで、特に悪い物ではなかったので一安心です。
しかし!手術から2日後、自分で縫合糸を外してしまったため、再度縫合処置が必要になってしまいました。
どうやら、寝る際にエリザベスカラーを外していたため、傷口をなめていたようです。
さらに、手術から7日後、再び自分で縫合糸を外してしまいました。
このときは、ご飯を食べる際にカラーを外していて、少し目を離したすきに傷口をなめていたようです。
結局、通常であれば術後10日で治療終了だったのですが、27日で治療が終わりました。
このように、傷口が塞がる前に糸を外してしまうと、傷の治りがとても遅くなってしまいます。
そのため、傷口が塞がるまでエリザベスカラーを付けて生活してもらう必要があります。
最初は寝るときや食べるときに違和感を感じるかもしれませんが、2~3日経てばカラーがあっても上手に生活できる子がほとんどです。
早く治してあげるためにも、目を離すときは必ず!カラーを付けましょう!
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院