自宅でお世話をしているときに、首にごりごりがあるのに気がついた、と来院したのは
こう見えて寂しがり屋なブッチィちゃんです。
実際に触ってみると、確かに右の首元に3cm超のしこりが触りました。
画像検査を実施し、細胞診をしてみたところ、しこりは甲状腺であることが疑われました。
甲状腺が大きく腫れるときは、癌である可能性が高いです。
摘出が可能か、すぐにCT検査に行ってもらいました。
CT検査の結果、やはりしこりは甲状腺で、摘出は可能、転移もなさそう、との結果でした。
そこで、すぐに摘出手術となりました。
仰向けにすると、右の首元に腫れがあるのが分かると思います。
実際に切開して露出させると、腫瘤の大きさがわかります。
この写真では、はっきりはわかりませんが、
横に反回神経という喉の動きに関係する重要な神経が張り付いていました。
反回神経を傷つけると大きな後遺症が残りますので、慎重に温存・剥離を行いました。
その他はべったり張り付くタイプではなかったので、比較的容易に摘出ができました。
病理検査の結果、甲状腺はやはり癌化していました。
甲状腺癌は癌ではありますが、摘出さえできれば、再発・転移するとしても、緩やかな事で知られています。
今後は転移に気を配りながら、ブッチィちゃんが元気に過ごせるようケアを続けていきたいと思います。
しこりは気になったら、まず病院にご相談ください。
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院