先日、数年前からあったしこりから血が出てきた、と来院されたのはシュナウザーのチャオちゃんです。
前夜にお散歩に出て帰ってきたところで出血に気づいたとのこと。
散歩中に何かにぶつけたり、引っ掛けたりしたのでしょうか。
◎処置前
7〜8mmのしこりに血が滲んでいます。最初はもっと出血していたとのこと。
しこりの出血はなかなか良くならずジュクジュクが続くことが多いです。
早めに出血点をなんとかしなければいけません。
そこで飼い主様と手術等の治療法を説明して話し合い、結果レーザー蒸散処置を行うことになりました。
◎処置後
チャオちゃんはおとなしい性格だったので、局所麻酔のみで処置を行うことができました。
局所麻酔の注射をしっかり効かせることで、処置の痛みはかなり軽減されます。
おかげで、局所麻酔の注射は少し嫌がりましたが、蒸散処置はほとんど嫌がりませんでした。
◎処置後1週間
◎処置後2週間
処置直後はおできが焼けただけ、のように見えますが、時間の経過とともにしこりのあとが小さくなっています。
早い段階でかさぶたを被ってくれたので、ジュクジュクもしませんでした。
もう少しでかさぶたが取れ、少しあとは残るかもしれませんが、キレイになってくれるはずです。
しっかり経過を見ていこうと思います。
レーザー蒸散処置のメリットとしては、
・全身麻酔をかけなくて良い
・日帰り処置が可能
デメリットとしては
・しばらく少しジュクジュクすることがある
・検査に出せないので確定診断ができない
という点があります。
できものの大きさや場所の問題、また、切除が必要な腫瘍のこともあるため、
適応かどうかは獣医師による判断が必要ですが、ちょっとしたおできであれば体に負担の少ないレーザーでの蒸散処置も可能です。
特に高齢で全身麻酔に不安のある子で選択されることが多いです。
半導体レーザーに関して→ https://live-ac.com/examination
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院