夕方の診察終了間際に、仕事から帰ってみたら倒れてぐったりしているんですが!、と慌てた電話がかかってきました。
そして運ばれてきたのが、とても小さいプードルのモモタロウちゃんです。
体重が400g台だったので、まだ生後1、2ヶ月の子かと思ったら、3ヶ月越えていて驚きました。
写真は元気が少し出てきた時点ですが、
運ばれてきた時にはぐったりして頭も挙げることができず、体も冷えきっていました。
慌てて、状態のチェックと血管確保、保温を行い、検査を行ったところ、低血糖による発作を起こしたようでした。
糖液の経口投与と点滴でなんとか体を動かすことができるようになりました。
詳しくお話を聞くと、吐いた跡があったとのことでした。
状態の改善を見ていると、確かに再度嘔吐があり、食欲もなかなかでてきませんでした。
そこで腹部エコー検査を実施すると、腸閉塞を起こしていることがわかりました。
もともと体が小さく、余力が少ないところに、腸閉塞で食事が摂れなくなったため、低血糖を起こしたようです。
1、2日前に柵の隙間から脱走していた、とのことだったので、その時にいたずらをして何か食べてしまったのでしょう。
急遽、開腹手術となりました。
取り出したものがこれです。
飼い主さんにお聞きしたところ、おそらくカボスの種だろう、とのことでした。
普通の大きさの子なら腸閉塞までいかなかったかもしれませんが、体格が仇となりました。
思いもよらないものが腸閉塞を起こします。
幸い術後はみるみる回復してくれました。
小さいので、心配は尽きませんが、すくすく大きくなってくれるようサポートしていこうと思います。
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院