「ジャンプしてから前足を着地できない」と来院したのは生後6ヶ月のプードルのリンクちゃんでした。
リンクちゃんは、とてもやんちゃでいつも飛んだり跳ねたりしているのだそうです。
診察室では確かに左前足を完全に挙上していました。そしてレントゲンを撮影してみると
前腕部のところで橈骨と尺骨が完全に骨折していることが判明しました。
骨折の治療は、その部位と程度、そして性格(活発なのか大人しいのか)によって手術をすることもあれば手術をしないで治す方法もありますが、今回の状況で最もきれいに治る可能性がある方法は手術をする方法となります。
そこでオーナーの方と相談し、今回の治療方針は手術をするということに決定しました。
小型犬の橈骨は直径5−8mm尺骨に至っては2−3mmしかない細い骨になります。
これだけ細いと治癒力の高い犬でも骨折した骨が治らないということも起こってくるので、今回は最新の手術器具であるロッキングプレートシステム(LCP)を使用して治療を試みました。
術後は約7日間入院管理し、経過はとても順調でした。
術後約4週間で骨折線も見えなくなるくらい治癒が進んでいたので、内側のスクリュー2本を抜去しました。
まだまだ油断はできませんが、次は抜去したスクリューの穴が治癒する頃に残りのプレートとスクリューを抜去する予定です。
元気に歩いているリンクちゃんの姿を見ると、やっぱり嬉しいですね。
この気持ちを支えるのも最新の医療技術があってこそなので、これからも日々邁進していきます!
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院