1週間前からお尻を引きずって歩く。
お尻から膿のようなものが出ているとのことで、
来院されました。(飼い主様の希望でお名前とお顔は伏せています)
お尻を後ろから見た写真です。
かさぶたやからまった毛をとった後です。
肛門の右側(3-6時付近)が赤く腫れており(炎症)、
穴(瘻)が3箇所空いているのが見えます。
押すと右下の穴から黄土色の液体が出てきています。
左の穴からは薄ピンクの液体も見えます。
場所と黄土色の液体がでていることから、
肛門腺破裂と診断しました。
左右両方とも肛門腺が溜まっていて、
絞ると出てきたのが上の写真の茶褐色のものです。
肛門腺は液体、砂状、粒状、泥状、それらの混ざりと
個体差があります。
経験上固形になるほど自力で出せない子が多い気がしますが・・・
たまる子はお尻をこすったり、気にしたりします。
カットやシャンプーに行ってる子は、
おそらく含まれていることが多いと思います。(要確認)
ちなみに肛門腺を顕微鏡で見て見ると、
細菌(赤や青の粒や棒)とマラセチア(ボウリングのピンやひょうたんの形)が
見つかりました。
肛門腺破裂は肛門腺に分泌物が溜まって、
袋の中で炎症が起こって破裂につながることが多いので、
細菌感染コントロールと洗浄が治療のメインになります。
今回も綺麗にして、抗菌薬の注射をしています。
※最初と2枚目の写真は洗浄・毛刈り終わったあとです。
わんちゃんにもねこちゃんにも起きる病気なので、
お尻を気にしている・こすっているなどあれば、
病院で相談ください。
お家でも大人しい子はできるので、
絞り方が聞きたい方は気軽にご相談ください。
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院