皆さんこんばんは。
獣医師の中尾です。
ラグビー、バレー、世界陸上、ゴルフと、スポーツの秋らしく
色々なスポーツが盛り上がって、わくわくが止まりません。
(ブログ公開の頃にはもう終わっているかもしれませんが・・・汗)
人も動物も適度な運動は健康に直結するため、
せっかくなのでやる気があるうちに運動しましょう!!
今回両目が腫れて来院されたのは、カイちゃんです。
元々左目が先に腫れて治療して改善してきたと思ったら、
右目が腫れてきたとのことでした。
完全に目が閉じてしまっています。(痛くて開けられません)
開いている時でも、反対目に比べると半分くらいの大きさしかありません。
まぶたの裏(眼瞼結膜)は赤くなっていませんが、
ぶよぶよしています。(浮腫)
まぶたの裏を拭って顕微鏡で確認しました。
たくさんの細胞が確認できます。
炎症や感染がない場合はこんなに細胞が落ちてくることはほぼありません。
少し拡大して見てみると大半はウニョウニョした核を持つ好中球と呼ばれる細胞です。
左上に少し形態の違う細胞がありますが、おそらくまぶたの裏の細胞だと思います。(結膜上皮細胞)
細菌もほとんど認められず、左目に処方されていた抗菌薬の点眼も効果がイマイチな為、
まずは感染を疑い、感染症の遺伝子検査(PCR)を依頼しました。
クラミドフィラ・フェリス(chlamydphila felis、猫のクラミジア感染症)が陽性でした。
細菌の仲間で猫でしか生存できない為、
基本的には多頭飼育や密度が高い環境下での飼育されている猫に多い病気です。
接触が主たる感染経路で、1歳以下の子猫に多く見られます。(どの感染症もそうですが・・・)
原因が特定できたのでお薬を処方しました。
(クラミジアに効く薬は、リヴでは飲み薬を処方しています。)
1ヶ月後です。
顔全体の写真を撮り忘れましたが、両目ともぱっちりお目目で、
目やにも減りました!
あまり繰り返す場合は、
猫ちゃんのワクチンに3種と5種がありますので、(病院さんによって少し異なるかもです)
クラミジアが入っている5種を接種することで、
発症予防や症状の軽減を狙ってみてもいいですね。
目やにや目の開き方どうですか???
福岡動物メディカルパーク リヴ動物病院