先日、「毛が抜けて、全身が痒そう」とのことで来院したボブちゃんです。
診てみると、背中側の肌がぼこぼこ盛り上がって、とても硬くなっていました。
一方、お腹側の皮膚はとても薄くなっていました。
11歳と高齢であり、ご家族も協力的でしたので「しっかりと!」検査させていただきました。
他の症状→水を飲む量、おしっこの量が増えた
顕微鏡検査→大きな異常なし
血液検査→肝臓の数値が少し高い
エコー検査→副腎が少し大きい
皮膚病理検査→石灰化が認められた
副腎皮質ホルモン検査→初日の数値はグレーゾーン、18日後にはとても高い数値が認められた
以上の検査結果と、皮膚の様子、その他症状から「副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)」と診断しました。
「副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)」とは、
ステロイドホルモンを分泌する副腎という臓器が暴走して、
ホルモンを出しすぎてしまう病気です。
このような内分泌疾患によって、皮膚の異常が起こることがあります。
そのため、皮膚の検査だけでなく、必要に応じて血液検査などを行うことがあります。
ボブちゃん、たくさんの検査よく頑張りました。
いつもお利口にしてくれるので、とても助かってます。
今後、内服薬と皮膚の管理をご家族と一緒に頑張っていきます!
福岡メディカルパーク リヴ動物病院